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短期記憶と長期記憶の違いを知り ピアノ練習で取り入れましょう


私たちの記憶は大きく分けて「短期記憶」と「長期記憶」に分類されます。

短期記憶は、一時的に少量の情報を保持するための記憶システムであり、

長期記憶は長期間にわたって大容量の情報を保存するシステムです。

ピアノの練習を例に考えると、短期記憶と長期記憶の違いがよくわかります。


例えば、ピアノのレッスンで新しい曲を習い、翌日には弾けるようになっていたのに、一週間後にはその曲をほとんど忘れてしまっていた、という経験はありませんか?

これは、覚えた情報が短期記憶として保持されていたためです。

短期記憶は一時的に情報を覚えるだけで、長く保存されるわけではありません。

一方で、発表会の為にと、長い期間練習した曲や、繰り返し弾いてきたハノンのスケールなどは、何年経っても手が自然に動くものです。

これは、その情報が長期記憶として定着しているからです。


長期記憶は、繰り返し使われる情報を「残しておきたい記憶」として脳が判断し、

脳の深い部分に保存します。


短期記憶を長期記憶に変える方法

では、短期記憶を長期記憶に変えるためにはどうすればいいでしょうか?

その答えは「楽しい反復練習」にあります。

ピアノの曲をただ1回弾いただけでは、その記憶は短期的なものにとどまりますが、

何度も練習し続けることで、曲は自然に体に染みつき、長期記憶へと変わります。


例えば、ハノンの練習を繰り返すことによって、指が自動的に動くようになるのは、海馬という脳の部分が「この情報は重要だ」と判断し、長期記憶に転送するためです。

ピアノの演奏がスムーズにできるようになるのは、繰り返し練習を重ねることで記憶が定着し、脳が無意識に処理できるようになるからです。


楽しく繰り返すことで記憶を定着させる

反復練習の際に重要なのは、無理に繰り返すのではなく、楽しみながら行うことです。

ピアノの練習も同じで、楽しんで弾いているときこそ記憶がより強く定着します。

もし同じ曲を何度も練習していて飽きてしまったら、違うアプローチを試してみたり、

ワクワクしたり楽しめる部分に焦点を当てるとよいでしょう。


レッスン中にはそのような練習方法をお伝えしているので、

お伝えしたことも短期記憶と共に消し去られないよう願っています (笑)


さらに、ピアノの演奏に関して言えば、「もう覚えた」と感じた後に

さらにもう一度練習することで、記憶がより長期間にわたって定着します。

このようにして、ピアノの技術や曲の記憶は確実にあなたの中に残っていくのです。


お子さまはインプット量がとても多いので、ピアノ曲はあっと言う間に忘れてしまったしますが、意外と指がおぼえていたり、楽譜を見てゆっくり引き直せばまた弾けるので、そういった曲がいくつか出来るといいですね。

 
 
 

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